IoTという言葉が、すでに一般にも普及している現在。段階は一歩進み、“どう生かすのか”に話題がシフトしてきています。そんな中、聞く機会が増えているのが「CPS」というフレーズです。
CPS(サイバーフィジカルシステム)
CPSとは、Cyber-Physical Systemの頭文字を取った略称です。フィジカルシステム=現実世界で、センサーシステムが収集した情報をサイバー空間でコンピューター技術を活用し解析。経験や勘ではなく、定量的な分析で、あらゆる産業へ役立てようという取り組みです。
例を挙げれば、自動運転がわかりやすいでしょう。自動車のセンサーがフィジカルの様々な情報を収集し、AI・IT技術(サイバー)が分析したうえで、駆動系(フィジカル)を動かす。自動車に限らず、ロボットやドローンなどでも、基本的にはこの流れがベースになってきます。
CPSとIoTは似ている概念だと言えます。その違いは、IoTがクラウドなどのサイバー空間に“つながること”を強く意識しているのに対し、CPSは、サイバー空間上での分析・解析および現実世界へのフィードバックまで含めていることです。
つまり、見方にはよっては、IoTはCPSにおける情報伝達までを担う、一部だとも考えられるでしょう。より包括的な概念がCPSには含まれています。
CPSは、ブロックチェーン、人工知能、モノのインターネット、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、コミュニケーションと統合されており、第4次産業革命であるインダストリー4.0の基盤を築いています。
sCPS(スマートサイバーフィジカルシステム)
物理世界と仮想世界の相互接続の拡大、およびますます高度化するインテリジェンス技術の開発により、スマートサイバーフィジカルシステム(sCPS)と呼ばれる次世代のCPSへの扉が開かれました。 sCPSは、さまざまなデータソース(物理オブジェクトと両方から)を組み合わせることにより、ソフトウェアを集中的に使用する大規模なシステムです。